【保存版】実家を相続して売却までにやるべきこと5選
実家を相続したら売却までにやるべきことは何でしょうか。
必要な手続きはたくさんありますが、煩雑でわかりくいですよね。
そこで今回の記事では、「実家を相続して売却までにやるべきこと」を5つにしぼってご紹介します。
持ち家に住んでいて親の実家が不要になる方や、すでに実家を相続していて売却予定の方は、
この記事を最後までご覧いただけたら幸いです。
【この記事のポイント】
・ 実家を相続して売却までに必要な手続きは、実家の名義変更、不動産の査定、不動産会社との契約と不動産の販売活動。売買契約が完了し、引き渡し条件が整った後に引き渡しになる。
・ 手続きは、ステップを理解し、計画的にすすめよう。
【この記事を読んでほしい人】
・ 持ち家に住んでいて親の実家が不要になる方
・ すでに実家を相続していて売却予定の方
【目次】
1,実家の名義変更
2,不動産の査定
3,不動産会社との契約
4,販売活動
5,売買契約と引き渡し
まとめ ~実家を相続して売却までにやるべき5つのこと~
あとがき
さて、実家を相続したらやるべきことはいっぱいありますが、今回はわかりやすく5つのステップにまとめてみました。
1,実家の名義変更
2,不動産の査定
3,不動産会社との契約
4,販売活動
5,売買契約と引き渡し
この5つです。
これらがすべて完了するのは早くても3ヵ月、通常は半年くらいかかるスパンで進行していきます。
相続税は、相続が発生してから10か月以内に申告をしなければなりません。
先延ばしにならないよう注意が必要です。
では、ここからは、5つのステップを解説していきます。
まずはじめに着手するのは、実家の名義を相続人に変更していく手続きです。
この手続きを終えることで、売却の準備が整います。
この手続きができていなければ、売却ができなくなってしまうので、注意が必要です。
なお、名義変更することは、相続登記とも言います。
相続人が一人なら手続きはスムーズですが、例えば兄弟が何人かいて、相続人が複数になってくると、そう簡単にはいきません。
遺言書がない場合は、誰が実家を相続するのか、遺産分割協議が必要になることもあります。
遺産分割協議が必要になった場合は、話し合いがまとまらないと次にはすすめません。
名義変更と遺言については、他に動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。
相続した不動産がいくらで売れるか把握するために、実際に売れる金額を不動産会社に査定してもらいます。
この査定額は、依頼する不動産会社によって差が出てきます。
自分が相場を把握しておくためにも、2~3社で比較をすることをお勧めします。
なお、不動産の査定には注意点があります。
査定は無料でできますが、同時にたくさんの不動産会社に依頼してしまうと、一斉に営業がかかってしまいます。
こうなると連絡が多すぎて対応しきれなくなる可能性が高いので、はじめから2~3社に絞って依頼する方がよいです。
そして、最終的には一番信頼できると思った会社に依頼をするのがお勧めです。
それでも、どの会社に依頼して良いか、全く検討がつかない場合は、知り合いの税理士や司法書士に紹介してもらう方法もあります。
私自身も、税理士や司法書士からの紹介で不動産売却をお手伝いすることが多くあります。
販売活動を依頼する不動産会社が決まったら、売買仲介業務を委託する契約を不動産会社と結びます。
これを媒介契約とよびます。
媒介契約には、いくつかの種類があります。
① 一般媒介契約
② 専任媒介契約
③ 専属専任媒介契約
①の一般媒介契約は、複数の不動産会社に販売活動を依頼する契約です。
②の専任媒介契約と、③の専属専任媒介契約は、1社に不動産会社を絞って、販売活動を依頼する契約です。
ちなみに専任媒介契約と、専属専任媒介契約の違いですが、
専属専任媒介契約では、自分で買主を見つけた場合でも、必ず不動産会社を通して契約をしなければなりません。
(専任媒介契約では自分で買主を見つけた場合は、不動産会社を通さずに契約することが可能です)
専任媒介契約および専属専任媒介契約は、不動産会社は売主へ頻繁に連絡をとり、募集状況の報告などをすることが義務付けられているので、一般媒介契約よりも力を入れて販売してもらえる契約となっています。
個人的には、一般媒介契約よりも、信頼のできる不動産会社と専任媒介契約または専属専任媒介契約を締結することがおすすめです。
もし一般媒介契約で、複数の不動産会社に依頼すると、それぞれの不動産会社からの連絡をオーナーが受けて対応しなくてはならないため、負担が大きくなりがちです。
そのため、不動産販売の窓口は、信頼の1社にお任せする方が負担が減り、判断や決断もしやすくなるため、よりよいと考えるからです。
販売方法は、大きく二つあります。
1つめは、個人に売却する方法
2つ目は、不動産会社に買い取ってもらう方法
ただしそれぞれ、利点もあれば欠点もあります。
【メリット】インターネット広告を積極的にして、周辺相場で買ってくれるお客さんを探していくため、周辺相場に近い金額で売れる。
【デメリット】実際に売り出してみないと、最終的にいくらで売れるのか分からない。いつ売れるのかわからない。また引き渡し後も契約不適合責任を負わなくてはならない。
【メリット】すぐに買い取ってもらえるため、売れる金額とスケジュールが早めに明確になる。引き渡し後に契約不適合責任を負わなくてよい場合が多い。
【デメリット】周辺相場価格の60%~70%になってしまうケースが多い
このように、販売方法によって、メリットもデメリットも存在します。
例えば、相続税の納税のために売却する場合(売却期限が決まっている場合)や、手間なく早く現金化をしたい場合などは、不動産会社に買い取ってもらう方法をお勧めします。
逆に、時間をかけても少しでも高く売却したい場合は、個人へ向けて売却する方法がおすすめです。
なお、販売活動と並行して、故人の家の中の掃除をしておくと、売却活動がスムーズに進みます。
特に個人を相手に中古住宅として家を売る場合は、必ず家の中は片づけておくべきです。
というのも、個人の方が家を買う場合は、必ず家の中を内見をしてから決めるため、できるだけ家の中は片付いていた方が広く見えますし、第一印象も良いからです。
土地売りの場合は建物を解体して引き渡すこともよくありますが、解体時には室内を空の状態にしないといけないため、いずれにしても片付けを早めにしておきましょう。
※不動産会社に買い取ってもらう場合は、家の中の物はそのままで引き渡す契約ができる場合もあります。
実際に購入希望者が出てきたら、売買契約を結びます。
その場合の手付金は、売買金額の5~10%が相場です。
残りの分は、引き渡しの際に全て支払われるのが通常の流れです。
売買契約を結んでから1~2か月後が、引き渡しの目安になります。
土地を売買する時は、売買契約を結んで引き渡しまでに、建物解体や測量をしなければならない場合もあります。
また買主も、住宅ローンの契約があるので、お互いに準備が整った後に、日程調整をして引き渡しとなります。
引き渡しをもって、すべての売買手続きは完了になります。
なお、相続で売った家の利益には譲渡所得税という税金がかかり、引き渡しの翌年の確定申告で申告することになります。
譲渡所得税は、売買で得た金額から諸経費や当初の購入金額(取得費)を差し引いて計算します。
相続した家の場合、買った当初の購入金額(取得費)が分からない場合もあるでしょう。
購入金額がわからない場合は、税務上のルールで取得費は売れた金額の5%ということになってしまいます。
例えば、3,000万で売れた家の購入金額(取得費)が分からないとします。
この場合、3,000万円の5%で、購入金額(取得費)は150万円という事になってしまいます。
すると、経費を考えないで言うと、家を売買して得た利益は2,850万円という事になり、その金額に対して住民税と所得税がかかってしまいます。
このように、購入時の金額がわからない場合は、譲渡所得税がかなり大きくなってしまう可能性があるため注意が必要です。
ですので、相続した不動産を買った時の金額が分かる書類(売買契約書など)があるかないかはとても重要なので、なるべく早めに購入時の金額がわかる書類を探しておくようにしましょう。
(そもそも先祖代々ずっと引き継いできた不動産で過去に購入をした記録がない不動産の場合は仕方ありません)
また相続した空き家の一戸建ての譲渡所得税の計算については、要件を満たせば「相続空家の特例」が使えて大きな減税効果がありますので、事前に要チェックしておきましょう。
1,実家の名義変更⇒相続人に名義変更する
2,不動産の査定⇒不動産がいくらで売れるのかを不動産会社に査定してもらう
3,不動産会社との契約⇒信頼のできる不動産会社と媒介契約を結ぶ
4,販売活動⇒個人に向け売却をするのか、不動産業者に買い取ってもらうのか、方針を決めて販売活動を行う
5,売買契約と引き渡し⇒引渡し後の譲渡所得税の申告についても事前に要チェック
今回は、実家を相続することになった方に向けて、「実家を相続して売却までにやるべきこと」を5つのステップに分けて解説しました。
かなりシンプルに解説をしていきましたが、相続の手続きは簡単な事ばかりではありません。
手続きがわからなかったり、どの方法を選ぶべきか、専門家の意見が聞きたいという場合もあるでしょう。
そんな時は、身近の信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
不動産相続アーキテクツの無料相談は、相続に関するご相談や、必要な相続の専門家(税理士、司法書士など)のご紹介をしています。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
必要な手続きはたくさんありますが、煩雑でわかりくいですよね。
そこで今回の記事では、「実家を相続して売却までにやるべきこと」を5つにしぼってご紹介します。
持ち家に住んでいて親の実家が不要になる方や、すでに実家を相続していて売却予定の方は、
この記事を最後までご覧いただけたら幸いです。
【この記事のポイント】
・ 実家を相続して売却までに必要な手続きは、実家の名義変更、不動産の査定、不動産会社との契約と不動産の販売活動。売買契約が完了し、引き渡し条件が整った後に引き渡しになる。
・ 手続きは、ステップを理解し、計画的にすすめよう。
【この記事を読んでほしい人】
・ 持ち家に住んでいて親の実家が不要になる方
・ すでに実家を相続していて売却予定の方
【目次】
1,実家の名義変更
2,不動産の査定
3,不動産会社との契約
4,販売活動
5,売買契約と引き渡し
まとめ ~実家を相続して売却までにやるべき5つのこと~
あとがき
さて、実家を相続したらやるべきことはいっぱいありますが、今回はわかりやすく5つのステップにまとめてみました。
1,実家の名義変更
2,不動産の査定
3,不動産会社との契約
4,販売活動
5,売買契約と引き渡し
この5つです。
これらがすべて完了するのは早くても3ヵ月、通常は半年くらいかかるスパンで進行していきます。
相続税は、相続が発生してから10か月以内に申告をしなければなりません。
先延ばしにならないよう注意が必要です。
1,名義変更の手続き
では、ここからは、5つのステップを解説していきます。
まずはじめに着手するのは、実家の名義を相続人に変更していく手続きです。
この手続きを終えることで、売却の準備が整います。
この手続きができていなければ、売却ができなくなってしまうので、注意が必要です。
なお、名義変更することは、相続登記とも言います。
相続人が一人なら手続きはスムーズですが、例えば兄弟が何人かいて、相続人が複数になってくると、そう簡単にはいきません。
遺言書がない場合は、誰が実家を相続するのか、遺産分割協議が必要になることもあります。
遺産分割協議が必要になった場合は、話し合いがまとまらないと次にはすすめません。
名義変更と遺言については、他に動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。
2,不動産の査定
相続した不動産がいくらで売れるか把握するために、実際に売れる金額を不動産会社に査定してもらいます。
この査定額は、依頼する不動産会社によって差が出てきます。
自分が相場を把握しておくためにも、2~3社で比較をすることをお勧めします。
なお、不動産の査定には注意点があります。
査定は無料でできますが、同時にたくさんの不動産会社に依頼してしまうと、一斉に営業がかかってしまいます。
こうなると連絡が多すぎて対応しきれなくなる可能性が高いので、はじめから2~3社に絞って依頼する方がよいです。
そして、最終的には一番信頼できると思った会社に依頼をするのがお勧めです。
それでも、どの会社に依頼して良いか、全く検討がつかない場合は、知り合いの税理士や司法書士に紹介してもらう方法もあります。
私自身も、税理士や司法書士からの紹介で不動産売却をお手伝いすることが多くあります。
3,不動産会社との契約
販売活動を依頼する不動産会社が決まったら、売買仲介業務を委託する契約を不動産会社と結びます。
これを媒介契約とよびます。
媒介契約には、いくつかの種類があります。
① 一般媒介契約
② 専任媒介契約
③ 専属専任媒介契約
①の一般媒介契約は、複数の不動産会社に販売活動を依頼する契約です。
②の専任媒介契約と、③の専属専任媒介契約は、1社に不動産会社を絞って、販売活動を依頼する契約です。
ちなみに専任媒介契約と、専属専任媒介契約の違いですが、
専属専任媒介契約では、自分で買主を見つけた場合でも、必ず不動産会社を通して契約をしなければなりません。
(専任媒介契約では自分で買主を見つけた場合は、不動産会社を通さずに契約することが可能です)
専任媒介契約および専属専任媒介契約は、不動産会社は売主へ頻繁に連絡をとり、募集状況の報告などをすることが義務付けられているので、一般媒介契約よりも力を入れて販売してもらえる契約となっています。
個人的には、一般媒介契約よりも、信頼のできる不動産会社と専任媒介契約または専属専任媒介契約を締結することがおすすめです。
もし一般媒介契約で、複数の不動産会社に依頼すると、それぞれの不動産会社からの連絡をオーナーが受けて対応しなくてはならないため、負担が大きくなりがちです。
そのため、不動産販売の窓口は、信頼の1社にお任せする方が負担が減り、判断や決断もしやすくなるため、よりよいと考えるからです。
4,販売活動
販売方法は、大きく二つあります。
1つめは、個人に売却する方法
2つ目は、不動産会社に買い取ってもらう方法
ただしそれぞれ、利点もあれば欠点もあります。
個人に売却する場合
【メリット】インターネット広告を積極的にして、周辺相場で買ってくれるお客さんを探していくため、周辺相場に近い金額で売れる。
【デメリット】実際に売り出してみないと、最終的にいくらで売れるのか分からない。いつ売れるのかわからない。また引き渡し後も契約不適合責任を負わなくてはならない。
買い取ってもらう方法
【メリット】すぐに買い取ってもらえるため、売れる金額とスケジュールが早めに明確になる。引き渡し後に契約不適合責任を負わなくてよい場合が多い。
【デメリット】周辺相場価格の60%~70%になってしまうケースが多い
このように、販売方法によって、メリットもデメリットも存在します。
例えば、相続税の納税のために売却する場合(売却期限が決まっている場合)や、手間なく早く現金化をしたい場合などは、不動産会社に買い取ってもらう方法をお勧めします。
逆に、時間をかけても少しでも高く売却したい場合は、個人へ向けて売却する方法がおすすめです。
なお、販売活動と並行して、故人の家の中の掃除をしておくと、売却活動がスムーズに進みます。
特に個人を相手に中古住宅として家を売る場合は、必ず家の中は片づけておくべきです。
というのも、個人の方が家を買う場合は、必ず家の中を内見をしてから決めるため、できるだけ家の中は片付いていた方が広く見えますし、第一印象も良いからです。
土地売りの場合は建物を解体して引き渡すこともよくありますが、解体時には室内を空の状態にしないといけないため、いずれにしても片付けを早めにしておきましょう。
※不動産会社に買い取ってもらう場合は、家の中の物はそのままで引き渡す契約ができる場合もあります。
5,売買契約と引き渡し
実際に購入希望者が出てきたら、売買契約を結びます。
その場合の手付金は、売買金額の5~10%が相場です。
残りの分は、引き渡しの際に全て支払われるのが通常の流れです。
売買契約を結んでから1~2か月後が、引き渡しの目安になります。
土地を売買する時は、売買契約を結んで引き渡しまでに、建物解体や測量をしなければならない場合もあります。
また買主も、住宅ローンの契約があるので、お互いに準備が整った後に、日程調整をして引き渡しとなります。
引き渡しをもって、すべての売買手続きは完了になります。
なお、相続で売った家の利益には譲渡所得税という税金がかかり、引き渡しの翌年の確定申告で申告することになります。
譲渡所得税は、売買で得た金額から諸経費や当初の購入金額(取得費)を差し引いて計算します。
相続した家の場合、買った当初の購入金額(取得費)が分からない場合もあるでしょう。
購入金額がわからない場合は、税務上のルールで取得費は売れた金額の5%ということになってしまいます。
例えば、3,000万で売れた家の購入金額(取得費)が分からないとします。
この場合、3,000万円の5%で、購入金額(取得費)は150万円という事になってしまいます。
すると、経費を考えないで言うと、家を売買して得た利益は2,850万円という事になり、その金額に対して住民税と所得税がかかってしまいます。
このように、購入時の金額がわからない場合は、譲渡所得税がかなり大きくなってしまう可能性があるため注意が必要です。
ですので、相続した不動産を買った時の金額が分かる書類(売買契約書など)があるかないかはとても重要なので、なるべく早めに購入時の金額がわかる書類を探しておくようにしましょう。
(そもそも先祖代々ずっと引き継いできた不動産で過去に購入をした記録がない不動産の場合は仕方ありません)
また相続した空き家の一戸建ての譲渡所得税の計算については、要件を満たせば「相続空家の特例」が使えて大きな減税効果がありますので、事前に要チェックしておきましょう。
まとめ ~実家を相続して売却までにやるべき5つのこと~
1,実家の名義変更⇒相続人に名義変更する
2,不動産の査定⇒不動産がいくらで売れるのかを不動産会社に査定してもらう
3,不動産会社との契約⇒信頼のできる不動産会社と媒介契約を結ぶ
4,販売活動⇒個人に向け売却をするのか、不動産業者に買い取ってもらうのか、方針を決めて販売活動を行う
5,売買契約と引き渡し⇒引渡し後の譲渡所得税の申告についても事前に要チェック
あとがき
今回は、実家を相続することになった方に向けて、「実家を相続して売却までにやるべきこと」を5つのステップに分けて解説しました。
かなりシンプルに解説をしていきましたが、相続の手続きは簡単な事ばかりではありません。
手続きがわからなかったり、どの方法を選ぶべきか、専門家の意見が聞きたいという場合もあるでしょう。
そんな時は、身近の信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
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