【相続発生前】相続対策は事前準備が肝心！誰に相談すべきか徹底解説

相続が発生すると、相続税申告や相続登記などやるべき手続きがたくさんあります。

自分だけでは解決できない時、信頼のできる相続の相談先があると心強いですよね。

では相続の相談は誰にすればいいのでしょうか？

そこで今回は、相続が発生する「前」の相談する相談先や、選ぶポイントについて解説をしていきます。

・相続の相談をする先が思い浮かばない方
・これから相続対策を検討する方
・既に相続対策を進めている方

このような方々に役立つ内容になっています。

ぜひ最後までご覧ください。

 

【目次】
主な相続対策の相談先
１、税理士
２、司法書士
３、ハウスメーカー
４、銀行
５、保険会社
６、相続コンサルタント

相続対策の相談先を選ぶポイント
・相続対策の大前提
・ポイント１：想いや伝えたいことを十分聞いてくれるか
・ポイント２：相続税対策だけでなくバランスの良い提案をしてくれるか
・ポイント３：実際に会ってフィーリングが合うと感じるか
まとめ

 

主な相続対策の相談先

相続対策を相談したいと思ったら、まずは誰に相談すればよいのでしょうか。そこで本章では、主な相続対策の相談先をあげ、どのような相談ができるのか解説します。

 

１、税理士

相続が発生する、となった時に多くの人が気になるのは、相続税ではないでしょうか。

相続税の事を相談すると考えれば、真っ先に思いつくのは税理士でしょう。

税理士は個人の相続税の節税対策、法人なら会社の事業継承の相談ができます。

まずやるべきことは相続税のシミュレーションです。

実際に相続が発生した時を想定し、どのくらいの相続税がかかるかをシミュレーションしてみて、その上で相続税を減らす方法を検討していきます。

相続人が複数いる場合は、相続人に対してどのように財産を分割するかも相続前に考えておく必要があります。

生前贈与を使った相続対策の提案も税理士に相談するといいでしょう。

 

２、司法書士

次に相談先として思い浮かぶのは、司法書士ではないでしょうか。

司法書士には、遺言や後見制度、家族信託などの相談ができます。

生前の財産管理や、相続発生後の財産の行先をどうするかといった内容が、主な相談内容になります。

 

３、ハウスメーカー

ハウスメーカーから相続対策の提案がくることもよくあります。

ハウスメーカーが相続対策にどのように関わるかというと、主にアパート建築や、戸建て賃貸などの賃貸物件の建築です。

なぜそのような提案が相続対策になるのかというと、相続した土地の上に賃貸物件を建てると、土地の相続税評価が下がります。

土地の相続税評価額が下がると、その分の相続税が減るので、節税ができるという仕組みです。

さらに借入や自己資金を使って建物を建てることによって、建築費と建物評価額の差額分の相続税評価を減らすことができます。

また賃貸物件は、自用の物件よりも相続税評価額が低くなるので、「相続した土地に賃貸物件を建てる」方法で相続税の財産を大きく圧縮する効果が期待できるというのです。

 

４、銀行

よくハウスメーカーとセットで相続対策を提案してくるのが銀行です。

銀行の立場からすると、借り入れをしてもらいたいという想いがあります。

賃貸物件の建築に対し借り入れの提案をするのはもちろんのこと、新たな相続税対策用の不動産を買う時の融資の提案などもされるでしょう。

また特に相続の相談となると、信託銀行が相談窓口として営業してくることもよくあります。

信託銀行は「遺言信託」という商品を持っており、相続分野では主にこの商品の提案をしてきます。

ちなみに「遺言信託」とは、信託銀行が遺言の作成・保管・執行をサポートするサービスです。

遺言者の意向を反映し、法的に有効な遺言書を作成するとともに、適切に管理してくれます。遺言者が亡くなった後には、内容を確認し相続に関する手続きもサポートしてくれます。

大変心強いサービスですが、利用時には気を付けることもあります。

このサービスを利用するにあたっては、多額の手数料が必要になるケースがあるため、信託銀行に対して費用がいくらかかるかは事前に必ず把握しておきましょう。

相続人が遺言信託の存在を知らなくて、相続後に確認をしたら、かなり高額な手数料の支払いをしなくてはならなくなったというケースもあるので

信託銀行と遺言信託の契約をする場合は、契約の内容を相続人を含めて検討し、情報を共有しながら進めるのが大切です。

 

５、保険会社

相続対策の相談にのってくれる相談先には、保険会社もあります。

生命保険に加入していると亡くなった時に、保険金を受け取れます。

受け取りを相続人にしておけば、万が一の際にすぐに使用できる現金を受け取れます。

相続人は、そのお金で納税財源の確保や遺留分の対策ができるため便利です。

また、相続人１人に対し保険金５００万円までは非課税（２０２５年３月現在）なので、その金額までなら保険金の相続税を気にする必要もありません。

 

６、相続コンサルタント

相続コンサルタントとは、相続税対策全般を行うコンサルタントです。

なお、相続コンサルタントといっても、人によって得意分野が異なるので、本人に専門的な知識や士業の資格があるのかなどもよく確認しましょう。

もし、士業の資格を持っていないコンサルタントの場合は、自分が中心になって税理士や司法書士などの必要な専門家をアテンドしながらコンサルティングをするケースが多いです。

 

相続対策の大前提

相続対策と聞くと、相続税の節税に目が行きがちです。

もちろん、節税は大切です。

しかし、本来の相続の目的（ゴール）とは、大切な資産を親から子供に適切に承継し、家族みんなが幸せになることだと思います。

ただ実際は、相続税の節税に目が行ってしまい、どれだけ税金を減らせるかがゴールになるケースは多いです。

例えば節税だけに注目をしていると、仮に多額の借入金をして、相続税を安くできたとしても、その借入金の相続をどうするかで相続人間でトラブルになるケースが出てくることもあります。

そのような事態を防ぐためにも、バランスがとれた提案をしてくれる専門家、コンサルタントを見つけて依頼していくことが重要です。

ポイントは

・相続では、家族みんなの幸せが最終ゴールと考える
・相続税の納税財源をしっかり確保する
・家族がもめない分割方法を考える
・将来に渡って安心した収益が残せる仕組みをつくる
・そのうえで相続税も減らす

という流れで進めていくことです。

 

相続対策の相談先を選ぶポイント

ここまで、相続対策を相談できる相談先について紹介してきました。

相続の場合は、相談する内容が多岐に渡り、すべての相談を一人にするのでなく、それぞれの分野の専門家へ相談する必要がでてきます。

そして、誰に相談するのかによって、結果は大きく変わってきます。

だからこそ、誰に相談するかは大変重要です。

本章では、相続対策の相談先を選ぶポイントを３つに絞って解説します。

 

ポイント１：想いや伝えたいことを十分聞いてくれるか

相続には、様々な人間が関わります。

もちろんそうでない方もいますが、「自分の利益」を重視してしまう方が多いのも事実です。

そのため、それぞれの意見が飛びかい、なかなか話し合いがまとまらないこともありますが、そうしたことも踏まえて、家族や関係者の意見調整をしてくれる人かをよく見極めましょう。

 

ポイント２：相続税対策だけでなくバランスの良い提案をしてくれるか

納税、節税、分割などを総合的に見て、バランスの良い提案をしてくれる相談先を見つけるのが重要です。
どれか一つに偏ってしまうと、全員が納得する相続になるのは難しくなります。

 

ポイント３：実際に会ってフィーリングが合うと感じるか

相続税の節税対策の相談を聞いてくれる相談先は、世の中にたくさんあります。

しかしその中で、節税だけにとらわれずに、総合的に見てバランスがよい提案をしてくれる相談先を探すにはどうしたらよいでしょうか。

例えば、信頼ができる人からの紹介や、実際に専門家が開催しているセミナー・個別相談会に参加してみるのがお勧めです。

実際に足を運んで調べるのは、時間も労力もかかって大変かもしれません。

しかし、実際にいろんなものに参加して、自分の目で見てみるのがやはり確実です。

自分の家族の状況やフィーリング（感覚）のあった提案をしてくれる方をパートナーとして相続対策をすることが、最もお勧めする方法です。

 

まとめ

さて今回は、相続発生「前」に相続対策の相談を誰にすべきか、相談先と選ぶ時のポイントを解説しました。

相続の相談先はさまざまあり、専門分野が異なるため、どこに相談するかによって結果は大きく異なります。

相続対策と聞くと相続税対策に目が行きがちですが、家族の資産を適切に承継し、家族が幸せに過ごせることも念頭に置いて、バランスの良い提案をしてくれる相談先をパートナーにできるようにしましょう。

とはいえ、具体的にどのような相談先があるのか、どのように探していけばよいのかなど、相続に関する疑問は尽きないですよね。

不動産相続アーキテクツの無料相談は、相続に関するご相談や、関係各所への相談のご紹介をしています。

どうぞ、お気軽にお問い合わせください。