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相続知識

豊島区の家庭裁判所を利用する相続手続きとは?

相続の場面では、家族間での話し合いで全てが円満に解決すれば理想的です。しかし実際には、遺産分割を巡って意見が食い違ったり、行方不明の相続人がいたり、未成年者が関与していたりと、家庭内では解決できないケースも少なくありません。


そんなときに頼るのが「家庭裁判所」です。東京都豊島区に住んでいた方が亡くなった場合、相続に関する裁判手続きは、原則として「東京家庭裁判所」が管轄となります。

この記事では、家庭裁判所を利用する相続手続きの種類や流れ、豊島区での具体的なケース、そして専門家に依頼すべきタイミングについて詳しく解説します。






【第1章】家庭裁判所が関与する相続手続きの種類


■ 主な手続き一覧

  1. 遺言書の検認

  2. 遺産分割調停・審判

  3. 相続放棄・限定承認の申述

  4. 不在者財産管理人の選任

  5. 特別代理人の選任

  6. 成年後見・保佐・補助の申立て


■ 検認とは? 家庭裁判所において「遺言書が本人のものか、内容に改ざんがないか」を形式的に確認する手続き。 ※公正証書遺言には不要。

■ 調停・審判とは? 遺産分割協議がまとまらない場合、家庭裁判所で話し合い(調停)または裁判所による判断(審判)を行う制度。






【第2章】豊島区で多い具体的な事例


■ ケース1:兄弟姉妹間で遺産分割が進まない → 東京家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て

■ ケース2:認知症の親の預金や不動産が凍結されている → 成年後見人の選任を申し立て

■ ケース3:行方不明の相続人がいる → 不在者財産管理人の選任

■ ケース4:未成年者が相続人になった → 利益相反がある場合は特別代理人の選任が必要






【第3章】東京家庭裁判所での手続きの流れ


■ 所在地とアクセス 東京家庭裁判所:東京都千代田区隼町1-1 (豊島区からは電車で30〜40分程度)

■ 申立書類の準備

  • 戸籍謄本や遺言書、財産目録など

  • 申立書は裁判所のWebサイトから入手可能


■ 費用と時間

  • 調停申立手数料:1,200円〜(収入印紙)

  • 予納郵券代:数千円〜

  • 調停は2〜6回程度行われるのが一般的








【第4章】専門家に依頼すべきケースとは?


■ 調停に不慣れ・感情的な対立がある → 弁護士に代理人を依頼

■ 書類収集や申立が煩雑 → 司法書士・行政書士がサポート可能

■ 相続税や不動産評価を含む場合 → 税理士・不動産鑑定士との連携が有効






【第5章】スムーズに解決するための5つのポイント



  1. 証拠書類は早めにそろえる

  2. 感情的にならず、事実に基づいて主張

  3. 家族全員に手続きを正確に説明する

  4. 手続きに期限があることを意識する(相続放棄:3ヶ月以内)

  5. 裁判所からの通知・期日を確実に把握








【まとめ】家庭裁判所は「争いの場」ではなく「解決の場」


豊島区で相続手続きを進めるうえで、家庭裁判所は避けて通れない場合もあります。とはいえ、「裁判所=争い」と考える必要はありません。家庭裁判所はむしろ、感情のもつれや手続きの複雑さを整理し、公平な解決を図るための制度です。

自力での解決が難しいと感じたら、早めに家庭裁判所や専門家に相談することが、円満な相続の第一歩となります。
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