Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//豊島区の空き家売却・税金対策ガイド:実家を売った後の「譲渡所得税」の恐怖と、3,000万円特別控除で税金をゼロにする基本実務

相続知識

豊島区の空き家売却・税金対策ガイド:実家を売った後の「譲渡所得税」の恐怖と、3,000万円特別控除で税金をゼロにする基本実務

1. 豊島区の実家売却で発生する「譲渡所得税」の恐ろしい仕組み


不動産を売却して利益(儲け)が出た場合、その利益に対して約20%の「譲渡所得税・住民税」がかかります。


「親から相続した実家を売っただけで、儲けなんて出ていない」と思われるかもしれません。しかし、税金の計算上の「儲け」とは、「売った金額」から「親が昔その家を買った時の金額(取得費)」を差し引いた金額を指します。


豊島区のような都心エリアでは、ここが最大の落とし穴になります。 例えば、親が昭和40年代に豊島区(大塚や要町など)の土地建物を「500万円」で買っていたとします。それが現在、地価の高騰により「5,500万円」で売れたとします。 この場合、5,500万円から当時の購入費500万円や売却に掛かった経費などを引いた「約5,000万円」が、まるまる利益(儲け)として計算されてしまうのです。


この5,000万円の利益に対して約20%の税金がかかるため、売却した翌年の確定申告で「約1,000万円」もの税金を現金で納めなければならなくなります。これが、長く所有していた都心の不動産を売却する際の最大の恐怖です。



2. 救世主となる「空き家の3,000万円特別控除」とは?


この多額の税金負担を救済し、空き家の放置を防ぐために国が用意したのが「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(通称:空き家の3,000万円特別控除)」です。


この特例を使うと、不動産を売って得た利益から「最大3,000万円」を無条件で差し引いて計算してくれます。


先ほどの例で言えば、利益5,000万円から3,000万円を引いた「2,000万円」だけが税金の対象になります。これだけでも税金は約1,000万円から約400万円へと大幅に減ります。 もし利益が3,000万円以内であれば、この特例を使うことで譲渡所得税を「完全にゼロ(0円)」にすることができるという、極めて強力な制度です。



3. 特例を使うための「3つの絶対条件」


ただし、この特例はどんな実家でも使えるわけではありません。以下の厳しい条件をすべて満たす必要があります。


・条件1


昭和56年(1981年)5月31日以前に建てられた家であること この制度の目的は「古い空き家」を減らすことにあるため、昭和56年5月以前の古い耐震基準で建てられた家であることが絶対条件です。マンション(区分所有建物)は対象外で、原則として一戸建てのみが対象となります。


・条件2


亡くなる直前まで親が一人で住んでいたこと 親が亡くなる直前までその家に住んでおり、かつ「一人暮らし」であったことが条件です。子供が同居していた場合は使えません(同居していた場合は別の特例が使えます)。また、相続してから売却するまでの間、誰かに貸したり、自分が住んだりしてはいけません。


・条件3


相続開始から「3年目の12月31日」までに売却すること 親が亡くなってから約3年以内に売買契約を結び、引き渡しまで完了させなければなりません。放置して期間が過ぎてしまうと特例の権利を失います。



4. 法改正で劇的に使いやすくなった「解体・耐震基準」の新ルール


以前のルールでは、この特例を使うために「売主(あなた)が自腹で家を解体して更地にしてから引き渡す」か「売主の費用で耐震リフォームをしてから引き渡す」ことが義務付けられており、数百万円の解体費用を先に用意しなければならないという高いハードルがありました。


しかし、法改正によりルールが大きく緩和されました。 現在(2024年1月以降の売却)は、そのままの古い状態で買い主に引き渡してもOKになりました。引き渡した後に「買い主側」が、買った翌年の2月15日までに家を解体するか、耐震リフォームをしてくれれば、売主であるあなたは3,000万円の特別控除を受けることができるようになったのです。


これにより、「手元に解体費用がないから、現状のまま不動産会社(買取業者)に買い取ってもらい、その不動産会社に解体してもらう」という手法でも、特例が使えるようになりました。これは豊島区で古い実家を売却するご家族にとって、朗報中の朗報です。



5. 【実例】上池袋の昭和45年築の実家・新ルールを活用し税金ゼロで業者買取を成功させた事例


豊島区上池袋にある古い実家(昭和45年築・敷地25坪)を相続した長女のY様(50代)の事例です。


・課題


父親が一人で暮らしていた実家を相続。売却を検討しましたが、親が残した昔の契約書を見ると、購入価格が極めて安く、そのまま売ると約600万円の譲渡所得税がかかることが判明しました。 3,000万円特別控除の要件は満たしていましたが、解体費用を捻出する余裕がなく、古い家のまま売却せざるを得ない状況でした。


・プロの介入と解決


私たちは、法改正による新しい特例ルールをフル活用するスキームをご提案しました。 まず、古い家の解体と新築分譲を得意とする地元の建売業者を買い主として選定。売買契約書に「買い主は物件引き渡し後、翌年2月15日までに既存建物を解体して更地にするものとする」という特約条項を明記しました。


Y様は解体費用を一切負担することなく、現状のまま実家を業者へ売却(引き渡し)しました。その後、業者が約束通り速やかに解体工事を完了させ、解体後の証明書をY様へ送付してくれました。


・結果


翌年の確定申告において、解体証明書と豊島区役所が発行する「確認書」を税務署へ提出。新ルールが適用され、利益から3,000万円が控除された結果、約600万円かかるはずだった譲渡所得税は「完全なゼロ(無税)」となりました。 Y様は自腹を切ることなく、税金の不安からも解放され、手元に売却代金をまるまる残すことに成功されました。



6. まとめ:実家を売るなら「税金の試算」を真っ先に行うこと


不動産売却の成功は「いくらで売れたか」ではなく、「税金を払った後に、自分の手元にいくら現金が残ったか」で決まります。


豊島区のように昔から地価が上がり続けているエリアでは、取得費が分からない(または極端に安い)古い実家の売却は、税金との戦いになります。 「相続から3年」というタイムリミットを過ぎてしまうと、特例が使えずに数百万円の損をしてしまいます。


実家が空き家になったら、まずは税金に強い不動産のプロや税理士に「うちの実家を売ったら、税金はいくらかかりますか? 特例は使えますか?」と相談し、手残りのシミュレーションを行うことが絶対条件です。

SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧